6月



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隅本大心個展


"Daishin Sumimoto Solo Exhibition"

5月29日(火)〜6月16日(土)


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2011 / 165 x 145cm / acrylic on canvas



2012 / 152 x 120cm / acrylic on paper

現在アムステルダムのレジデンスプログラムで制作活動を続けている隅本大心の弊廊での初個展を開催いたします。
隅本はアーティストランのスペース「Art Trace Gallery」で個展を開催したあと、オランダに渡り、現在まで当地
で作家活動を展開してきました。
隅本は、初期には物語を暗示する「家のある風景」を描いていましたが、やがて身の回りの日常的な対象が自分の
内面にイメージとして投影されるものを直裁に表現することに傾きはじめます。直裁とは、内面に投影されたイメ
ージの特性(色、形、線、意味)をできるだけ感傷や情緒を排除して、そのまま表現しようとすることですが、こ
のあたりの事情を隅本は次のように語っています。

「今、キャンバスの仕事で持続的に考えていることは、できるだけシンプルに、かつ深く、ということです。特定
のテーマというのは持っていません。モチーフはその時々で見つけてきたものを描きます。モチーフが持つ意味や
歴史性などよりは、その表層、表面のディティール、色、形に興味があります。シンプルに描くというのは、僕の
場合、何かを省略したり簡略化したりするというのではなくモチーフの色や形に寄り添いながらも、できるだけす
ばやく、少ないタッチで描きたいと思っているからです...」

もちろん対象を(人間が)描くという点で、対象そのものをつかむことはおよそ不可能な企てですが、恐らく隅本
の狙いは、だったら自分に投影された対象のイメージをできるだけ素直に骨太に表現して、それがどれだけ対象と
人間のかかわりを暗示できるかやってみようというところにあるのです。

現今の絵画の流れからみると、隅本の作品はある意味で古典的な具象絵画といえるでしょうが(隅本自身は具象と
いうよりFigurative=造形的という言葉のほうがしっくり来るとコメントしていますが)、しかしそのストイック
な姿勢から生み出される作品には強度があり、私たちの日常を振りかえさせる、絵画が本来持つ力を感じます。
一時帰国しての初個展となりますが、どうかご期待ください。




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