横野健一展

 

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横野健一展 「Dancing Eyeballs」


7月5日(金)〜 8月9(金)

営業日:金土日 オープン:11:00-19:00

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ときどき、普段の付き合いでは分からないもう一人の人格が作家の中にいることに
驚くことがあります。もう一人の人格は、まわりと自分から距離をとりながら、世
界で起こっていることをどう表現にまで持ち込むか、冷酷に観察し、計算している
かのようです。
今回の個展は「Dancing Eyeballs(踊る目玉)」と題され、ステーツメントでは
「目玉は人そのものであり、あらゆる方向を向きながらも、ある一点に向かって進
んでいるのではないか。まるで踊るように」と書かれていますが、このモティーフ
の背景には3.11があります。
言うまでもなく、3.11は巨大なインパクトを、その結果として大きな混乱を日本の
社会に与え、今もまだその余震は続いています。横野はそのインパクトと混乱に意
識的に距離を取りながら、逃走するにせよ、立ち向かうにせよ、引きこもるにせよ、
人々がそれぞれどうそれに向き合おうとしているかを、直接的にではなく、象徴的
に描こうとしています。それが「互いに別の方角を見て、バラバラでありながら、
それでも互いに連結している目玉たち」なのです。作家はそんな人びとのあり方を
肯定も否定もせず、人間社会の運命的なあり方として描くことが作家の役割だと思
い定めているようです。
他方、作品の形式に目を転じると、モティーフ(たとえば目玉やスカル)はおしな
べて日本的な紋様を背景にしていることが目立ちます。
横野の作品には、初期からアメリカンポップと平行して日本的な紋様は現れていま
したが、近作では次第にその比重が増しています。本展の作品もその流れの中にあ
り、モティーフとこれらの紋様は互いに他を強化しながら調和し、作品のたたずま
いは一種凄みさえ感じるレベルに到達しつつあります。これは右顧左眄することな
く、作家が自分の立っている生活と文化の地点を深く掘り下げて行かない限り、実
現できないことです。
2年ぶりの個展となる本展は横野健一のより深化した、私たちの魂に触れる新作を
ご覧いただける展覧会になると思います。
どうかご期待ください。

[作家ステーツメント]

人、そして自分を描いている。目玉は人そのものである。あらゆる方向を向き
ながらも、ある一点に向かって進んでいるのではないか。まるで踊るように。
そして、コネクトされた意思はまるで超個体のように、正しく、美しく感じる
事がある。

 

"vanitas _burning skull and flower (picture plate)" 2013 30x30cm Painted woodcut

 

"forest stage_20 dancing eyeballs" 2013 30x30cm Painted woodcut

 

[作家略歴]

1972 石川県金沢市生まれ
1997 金沢美術工芸大学 芸術学専攻卒業
2005 McColl Center for Visual Artsでアーティスト イン レジデンス(ACCの助成)
現在、金沢市在住

[主な展覧会]

1998 「よこのけんいち展」金沢
2000 「現展」上野美術館
2003
「ARTISTS BY ARTISTS」 森美術館
「GEISAI-4」
「GEISAIミュージアム」 森タワー
2004
「GEISA-6」東京ビッグサイト
「YOKONO ART WORKS and the HORROR of DAILY LIFE」 小野画廊
2005
「GEISAI-7」東京ビッグサイト
「Party-the horror pop pieces」 D&DEPARTMENT wall 東京、大阪
2006
「ULTRASONIC INTERNATIONAL」Mark Moore Gallery サンタモニカ
2007
「RED WORLD_Painted woodcuts」中目黒CAMARADA
「Kenichi Yokono」 Mark Moore Gallery
2008
「innocence」unseal contemporary 東京
2009 「dreamy gaze」Hilger Contemporary ウィーン
2010
「Kenichi Yokono」 2x2projects アムステルダム
「Squirm」 unseal contemporary
「Japanese Group Show」 Gallery Ihn ソウル
「Summer Group Exhibition」 Joshua Liner Gallery ニューヨーク
2011年
「激凸展」 unseal contemporary
「Gateway Japan」 THE TORRANCE ART MUSEUM, CA
「VOCA AWARD 2011」 上野の森美術館, 東京
「Life and Emotion! Kenichi Yokono x Ken Tajima」 須坂版画美術館、長野
「Red and Blue Kenichi 横野健一+ 上田風子」 Aki Gallery, 台北
「RISE OF THE UNDERGROUND Jeremy Fish+横野健一」 Mark Moore Gallery


[アートフェア]

2006
「PULSE Contemporary Art Fair」 ニューヨーク
「Scope Art Fair」 ニューヨーク
「PULSE Contemporary Art Fair」 マイアミ
2010 「Art Fair Tokyo」 東京
2011 「AHAF」 香港
2012
「New City Art Fair」 ニューヨーク
「+PLUS」 東京


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